
「パリに咲くエトワール」を観て来ました。
<以下、軽いネタバレがあるので、踏みたくない方はご注意ください。>
2人の日本人少女がパリでそれぞれ自分の夢を追いかける物語、その前知識のみで鑑賞しました。
まずは、第一次世界大戦前のパリの美しい風景や街並み、そしてバレリーナ達のしなやかな動きや劇場の煌びやかな装飾等、美しい映像にウットリしました。
舞台となるのは、日本人が海外に行くこと自体が珍しく、アジア人が蔑視されていた時代のパリ。そんな中、絵描きを夢見るフジコとバレリーナを夢見る千鶴がパリで偶然の再会を果たす。2人は互いの夢を応援しあい、時には困難にぶつかっても2人の熱意と知恵で乗り越えていく。そんな彼女たちに、最初は批判的に、冷ややかに見ていた人たちもだんだん心を寄せるようになる。力強くキラキラ輝き前進していく2人はタイトル通り、パリで花開くエトワール(星)のよう。
当時の日本では、女性は良い妻、良い母になることを求められ、なかなか自分のやりたいことを自由にやれるような環境ではありませんでした。だからこそ、彼女たちはパリで自由を求めた訳ですが、今の日本ならば、もしかしたら2人ともパリに行かなくても実現できたかもしれません。そういう意味では、私たちはよい時代に生まれたことに感謝すべきなのかもしれないと思いました。
私はというと、10代の頃、特に夢もなかったし、親の圧力のかかるまま流されたクチなので、彼女たちがとても眩しく見えました。なんというか、鑑賞後、わが身を顧みて苦い気持ちになったのも事実でした。まあ、その時その時、自分としてはベストな選択をしたとは思ってはいるのですがね・・・。
一方、この映画ではひたひたと戦争が近づいているのですが、戦争の前では花開いた文化も呆気ないほど急速に萎むのだ、と改めて感じました。タモリさんが数年前「新しい戦前」と発言したことが話題になりましたが、今や戦争の話題がニュースで挙がらない日がないほど。エンタメを享受することが生き甲斐の1つである私としては、どうか「戦前」にならないでくれ、と強く願います。
いろいろ書きましたが、前向きな少女達に元気をもらえる良い作品だと思います。
おススメです。